ビタミンA誘導体のトレチノイン
トレチノインとは、ビタミンA誘導体の一種であるレチノイン酸の作用を利用したニキビ治療法です。
レチノイン酸には、古い角質を溶解し、皮脂腺の働きを抑制する効果があります。
角質は通常、新陳代謝や毎日の洗顔で自然とはがれ落ち、新しい角質に生まれ変わるようにできていますが、ターンオーバー機能の衰えなどにより、うまくはがれないことがあります。
残留した角質はやがて硬くなり、毛穴をふさいで皮脂の排出を妨げるようになります。こうして毛穴に皮脂がつまり、発生するのがニキビです。
トレチノインは、角質を溶かして毛穴の詰まりを解消しつつ、皮脂の分泌量そのものをコントロールすることで、ニキビの発生を防止する効率的な治療法なのです。
トレチノインの付加効果
レチノイン酸には、毛穴つまりの解消と皮脂の過剰分泌の抑制のほかにも、さまざまな効果が付加されています。
ターンオーバー機能の促進
古い角質を除去し、新しい角質を生み出す手助けをすることで、肌のターンオーバー機能が改善します。
ターンオーバー機能が正常に戻ると、皮膚に沈着した色素が古い角質とともに除去されるため、ニキビ跡の色素沈着を解消することができます。
コラーゲンの分泌促進
レチノイン酸には、真皮層の繊維芽細胞を刺激し、コラーゲンの生成を促進する作用があります。
コラーゲンは肌のハリや弾力を保つために必要な成分で、コラーゲンの量が増加すると、ニキビ跡でできてしまったクレーターを改善させることができます。
ヒアルロン酸の分泌促進
トレチノインを行うと、表皮内でヒアルロン酸の分泌が促進されます。
ヒアルロン酸は高い保湿効果を誇る成分で、肌にうるおいを与え、みずみずしい肌へと導く効果があります。
東大式トレチノイン療法
東大式トレチノイン療法とは、東京大学医学部形成学科による臨床研究により確立された最新式のトレチノインです。
ハイドロキノンとは強い漂白剤の一種で、肌に塗布することにより、メラニン色素による色素沈着を解消する作用があります。
レチノイン酸との併用により、ニキビ跡の治療に非常に有効とされ、現在では多くの医療機関が東大式トレチノイン療法を採用しています。